お知らせ

Antimicrobial stewardship program実践のためのガイダンス
パブリックコメント募集のお願い

 日本化学療法学会をはじめとする感染症とその治療に関連する以下の8学会は、合同で抗微生物薬適正使用推進検討委員会を立ち上げ、抗菌薬の適正使用を推進するための活動を行ってまいりました。2016年春には厚生労働大臣に宛てて、‘適正使用に向けた8学会からの提言’を行い、また7学会から構成される創薬促進検討委員会と合同で、提言‘世界的協調の中で進められる耐性菌対策’を、厚生労働大臣、文部科学大臣、経済産業大臣に宛てて発信いたしました。その後、約1年の年月をかけて、院内感染の場における抗菌薬の適正使用を推進する方法論の一つとして‘Antimicrobial stewardship program(以下ASP)実践のためのガイダンス’を作成いたしました。海外には既にASP構築や実践のためのガイドラインおよび指針がいくつもあり、参考にすべき点は多々ありますが、我が国の感染対策や感染症治療の実情、あるいは社会的背景因子を鑑みた場合、必ずしもそのまま感染対策や感染症診療の現場に持ち込むことが適当ではない項目がいくつもあります。そこで、わが国の実情に応じて、効果的にASPを実践するために、どのようにASPを考え、どのように陣容を整え、どのような活動から始めるべきかを委員会で繰り返し議論し、今回のガイダンスを作成しました。主な作業は執筆ワーキング・グループで会議を5回行い、すべての関連学会から選出された委員の参加による全体会議は2度行い、さらにメール審議も繰り返したうえで全体のコンセンサスを得て取りまとめたものであります。なお、今回のガイダンスは院内での感染症治療に対するASPに焦点を絞ったため、異なった観点から多くの問題を抱えていると考えられる、外来での抗菌薬使用に関する指針は含まれていません。現在、厚生科学審議会感染症部会の作業部会で、外来における‘抗菌薬適正使用の手引き’が作成されつつあるので、今後はその動きを見ながら必要に応じて、学会として連携を図りたいと思っています。

 8学会の会員諸氏には、今回公表しましたガイダンスについて、忌憚のないご意見をお寄せいただきたく、パブリックコメント募集のお願いとさせていただきます。

平成29年4月17日

公益社団法人日本化学療法学会・一般社団法人日本感染症学会・
一般社団法人日本環境感染学会・一般社団法人日本臨床微生物学会・
公益社団法人日本薬学会・一般社団法人日本医療薬学会・
一般社団法人日本TDM学会・一般社団法人日本医真菌学会
8学会合同抗微生物薬適正使用推進検討委員会
委員長 二木 芳人

● 意見募集期間
 平成29年4月17日(月)〜4月24日(月)

● 意見・情報の提出方法
一般社団法人日本医真菌学会
メール: kaiin@jsmm.org

※ 氏名、所属をご記入下さい。
  なお、個々のコメントについては回答致しませんのでご了承下さい。

※ 著者のCOI については、雑誌掲載時に記載致します。

ASP実践のためのガイダンス(パブコメ最終原稿)